●IDカードや運転免許証の実物携帯が不要に
●実物証書のデジタルツインを保管し使用する仕組み
チェコ政府は1月25日、身分証明(ID)証や運転免許証をデジタル化すると発表した。スマホなど携帯端末で提示し、所持を証明できるようになり、実物証明書の携帯が不要になる。遅くとも来年には導入する計画だ。
国家証券印刷所(STC)は昨年4月にデジタル証明書用のモバイルアプリ「eDokladovska」のプロトタイプを発表した際、1年程度で実用化が可能との見通しを示していた。同アプリは現在流通しているアンドロイドOSとアップルOS機種に対応している。
実物証書のデジタルツインをアップロードして保管し使用する仕組みだ。QRコードを読み込んでブルートゥースでデータ交換し、オフラインモードでも認証できる。
データ保管の安全性と認証アプリとのデータ交換方法は、モバイル運転免許のための国際基準ISO18013-5に準拠しており、ハッカー攻撃などに対する保護機能を備えている。
第一段階としてIDカード、運転免許証、滞在許可証をデジタル化し、将来的にはSTC以外の当局が発行を管轄する自動車登録証、出生証明書、銃器免許証、健康保険証などにも適用を拡大する考えだ。