2022/2/16

総合・マクロ

露中銀が8会合連続で利上げ、政策金利9.5%に

この記事の要約

●景気の過熱を抑え、インフレリスクを下げる狙い●金利が2ケタ台になるのは時間の問題=エコノミストロシア中央銀行は11日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を8.5%から1ポイント引き上げ、9.5%とする […]

●景気の過熱を抑え、インフレリスクを下げる狙い

●金利が2ケタ台になるのは時間の問題=エコノミスト

ロシア中央銀行は11日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を8.5%から1ポイント引き上げ、9.5%とすることを決めた。利上げは8会合連続。今年3月からの利上げ幅は5.25ポイントに上る。

景気の過熱を抑え、インフレリスクを下げるため追加利上げに踏み切った。14日付で新金利を適用する。

同国の1月のインフレ率は前月を0.3ポイント上回る8.7%に拡大し、中銀の目標値である4%を15カ月連続で上回った。これは2016年1月(9.8%)以来の高い水準。内需の伸びが生産供給能力を上回っており、企業がコストの増加を価格に転嫁していることが大きい。中銀は今年のインフレ率予測を従来の4%~4.5%から5%~6%に引き上げるとともに、2023年半ばに目標値に戻るとの見通しを示した。

経済は回復基調にあるものの、高いインフレ期待を受けて買い急ぎや賃金上昇が起きている。これについて中銀は、昨年10-12月期から成長が「アンバランスな状態」になっているが、厳格な金融政策の堅持により家計の貯蓄傾向が高まり、全般的にバランスが取れた軌道に戻るとしている。

中銀は声明で、生産供給体制の混乱と、景気回復に伴う労働力不足、コモディティ商品の価格変動に加え、「さまざまな地政学的なイベント」によって引き起こされる金融市場の不安定化により短期的なインフレリスクが高まっていると指摘。状況が基本予測に沿って進む場合にはさらなる追加利上げを行う姿勢を明確にした。

オランダのING銀行のアナリスト、ドミトリー・ドルギン氏は、金利が2ケタ台になるのは時間の問題だとした上で、今年の平均利率は9.1%~11.3%の間に落ち着くとみている。

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