●各プラントの年産能力は38万トンで、共重合PETラインを併設
●プラント1基には溶融重合技術(MTR技術)を採用
独ティッセンクルップは21日、子会社ウーデ・インベンタフィッシャー(UIF)を通じて、トルコのササ・ポリマーズから大型受注を獲得したと発表した。中南部のアダナ本社工場にポリエチレン・テレフタラート(PET)製造プラント3基を設置する。契約規模や納期などの詳細は明らかにされていない。
各プラントの年産能力は38万トン。いずれも共重合PETライン(年産能力3万6,000トン)を併設する。3基のうち1基にはUIFの溶融重合技術(MTR技術)を採用。PETボトル用ポリエステルを年間33万トン生産できる能力を備えることになる。
MTR法は、樹脂の強度が上がる固相重合(SSP)並みの高分子量体を作る溶融重合技術で、SSPに比べるとエネルギーを大きく節約できる。高品質を実現する一方で、投資・運用・保守コストの縮小、歩留まり率向上が可能だ。
UIFは過去にササに対して製造プラント3基を納入した実績がある。今回の受注では、エンジニアリング、部品納入、設備設置における技術サービス、組立・稼働作業の監督業務が契約に含まれる。