米テキストロン、スロベニアの電動航空機メーカーを買収

●新事業部門を立ち上げ、電動航空機分野へ進出する狙い

●ブランド名「ピピストレル」を残し、本社拠点などを継続運営

米複合企業テキストロンは17日、スロベニア電動航空機メーカーのピピストレル(Pipistrel)を買収すると発表した。ピピストレルを中核に、新事業部門「テキストロン・eアヴィエーション」を立ち上げ、電動航空機分野へ進出する狙い。規制当局の承認などを経て今年第2四半期(4-6月期)に買収手続きが完了する予定だ。取引額は明らかにされていない。

テキストロンは今回の買収を電動航空機開発の地盤固めと位置付けている。新事業部門の立ち上げ後もブランド名として「ピピストレル」の名を残し、スロベニアとイタリアにあるピピストレルの本社、開発・生産拠点を継続運営する。そのうえで新製品開発に向けた投資を実施する。創業者であるイヴォ・ボスカロル最高経営責任者(CEO)は少数株主となり、名誉会長として今後2年間、新製品計画・戦略顧問を務める。

ピピストレルは1989年に旧ユーゴ連邦初の民間航空機メーカーとして設立された。電動・エンジン型のグライダーや軽飛行機を手がけ、累積販売数は2,500機に上る。

テキストロンは、航空機、防衛・航空関連機器、機械製造、金融サービスを手がける複合企業。航空機では「セスナ」、「ビーチクラフト」、「ベル」などのブランドが有名だ。

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