●精製所の排出低減と、交通分野の排出ゼロ実現に寄与する考え
●欧州最大規模となる年間約1,600トンのグリーン水素を生産
ハンガリー石油最大手MOLはこのほど、グリーン水素製造プラントの建設で水素ソリューションの米プラグパワー(Plug Power)と提携した。ブダペスト近郊サーズハロムバッタにあるドナウ精製所内に設置し、2023年の稼働を予定する。投資額は2,200万ユーロ。水素利用により精製所のカーボンフットプリントを低減するとともに、交通分野の排出ゼロ実現に寄与する考えだ。
完成すれば欧州最大規模となる水素生産プラントにはプラグパワーの10メガワット水電解システムを採用し、グリーン水素を年間約1,600トン生産する。これを燃料に混合して二酸化炭素(CO2)低排出の燃料を生産し、年間で最大2万5,000トンのCO2削減を目指す。MOLの2050年排出ゼロ実現に向けた重要な措置と位置付けている。
プラグパワーはモジュール式で拡張可能な水電解システムを開発製造するとともに、水素の販売や装置モニターサービスも提供している。独自のグリーン水素製造ネットワークでは年内に1日あたりの水素生産量70トン達成を計画する。北米では2025年までに同500トン、28年までに世界で1,000トンの実現を目標にかかげる。