●ロスアトムとの協力を継続する姿勢
●他のEU加盟国との立場の違いを強調
ハンガリー政府は5日、パクシュ原発での原子炉新設計画について、ロシア原子力公社(ロスアトム)が「技術的観点からはプロジェクトを完了できる」という従来の見方を確認したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻で他の欧州連合(EU)加盟国がロシアとの取引を取り止めるなか、ハンガリーがEUと立場を異にする点を改めて強調した形だ。
プロジェクト運営会社のアトムエレミューは今年1月、格納容器の建設許可を申請した。通常150日以内に可否が判断されるという。これに沿えば、今月中に原子力庁の決定が明らかになることになる。
パクシュ原発はブダペストの南方約100キロに位置する。1982年から87年にかけてロシア型加圧水型原子炉「VVER-440」4基が設置された。今回のプロジェクトでは2014年に両国政府間が、やはり加圧水型の「VVER-1200」を2基設置することで合意。建設費のほとんどをロシア政府が融資する内容で協定が結ばれた。