●電動車用電気ヒーターの需要増大に対応
●この夏着工し、来年中の生産開始を目指す
ドイツの自動車部品メーカー、エバスペヒャー(Eberspaecher)がブルガリア北部ルーマニア国境近くのルセに工場を建設する。電気自動車(EV)の暖房用電気ヒーターの需要が高まり、欧州で受注が非常に堅調なことから、ブルガリアに生産拠点を新設して生産能力を増強する。現地子会社を通してこの夏着工し、来年中の生産開始を目指している。
新工場の立地はルセ市工業地区で、敷地面積は約8万平方メートル。来年1月から工場完成までは敷地内の仮施設で生産を開始し、受注に迅速に対応できる体制をとる。 低電圧・高電圧の電気ヒーターを製造し、主に欧州市場向けのEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)用に供給する。ヒーターの電子制御装置も同工場で製造する。従業員数は当初約150人とし、数年後に500人体制に増強する計画だ。
エバスペヒャーの国外生産拠点は、電動ヒーター事業が中国とポーランド、車両エレクトロニクス事業が中国にある。同社の高電圧ヒーター・電子制御装置はこれまでに約400万台の車両に搭載された。EV市場の急成長を追い風に、電気ヒーター需要も今後一段と高まると予測している。