ポーランド、最低賃金14.6%引上げ

●1月1日と7月1日の2段階で引き上げ

●最終的な月額給与は3,450ズロチ、最低時給は22.50ズロチ

ポーランド政府は7日、2023年の最低賃金を2段階で引上げることを承認した。まず1月1日付で月額給与は今年の3,010ズロチから3,383ズロチに引き上げ、7月1日からは3,450ズロチ(約750ユーロ)とする。合計で14.6%の賃上げ率となる。最低時給は今年の19.70ズロチから22.10ズロチ、7月からは22.50ズロチ(約4.9ユーロ)に上昇する。

経済成長が堅調なポーランドでは、最低賃金は2020年に15.6%と二桁台の大幅引き上げとなったが、21年7.7%、今年7.5%と上昇ペースが減速した。新型コロナの影響に加え、ロシアによるガス輸出停止やウクライナ侵攻で物価が高騰していることから、来年は再び大幅に引き上げる必要があるとの判断だ。政府は15日までに引き上げ規定を社会協議委員会に提示する。政府の推定によると、最低賃金の対象となる就労者は約274万人に上る。

独ハンス・ベックラー財団経済社会学研究所(WSI)が行った2022年最低時給調査によると、欧州連合(EU)加盟国の最高はルクセンブルクの13.05ユーロで、最低はブルガリアの2.00ユーロ。中東欧ではスロベニアがスペインの6.06ユーロを上回る6.21ユーロで最も高く、リトアニア4.47ユーロ、エストニア3.86ユーロ、ポーランド3.81ユーロ、チェコ3.76ユーロと続く(ユーロ未導入国の金額は調査当時の為替レートベース)。(1PLN=31.15JPY)

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