BIRD財団、米イスラエルの二国間産業プロジェクトに790万ドルを拠出

●同財団は両国の技術系企業の製品開発協力促進を目的とする

●選ばれた9つのプロジェクトの総額は2,000万ドルに上る

米・イスラエル二国間産業研究開発財団(BIRD財団)は12日、同財団の助成事業の対象となる両国の共同プロジェクトを発表した。選定されたのは9つのプロジェクトで、助成総額は790万ドル。民間資金を含めるとプロジェクト総額は計2,000万ドルに上る。助成対象には投薬管理など医療や気候変動問題に関連する技術が含まれる。

今回選ばれたプロジェクトは、

◇人工知能(AI)による投薬管理の自動化システムを開発するコンペンテックス(イスラエル)とケムイメージ・コーポレーション(米)

◇医療従事者の訓練を行うためのマネキンを開発するエクストリーム・シミュレーションズ(イスラエル)とシンデイバー・ラボ(SynDaver Labs、米)

◇大型エネルギーインフラの温室効果ガスの排出を検知する無人航空システムを開発するフライ・ワークス(イスラエル)とデルマル・アエロスペース(米)

◇重要インフラの監視を行うドローン向けデジタルセンサーを開発するハイ・ランダー(イスラエル)とスティーブンソン・テクノロジーズ(米)

◇ゲーム内で交わされる音声及びテキストチャットの保護システムを開発するオーバーウルフ(イスラエル)とキンダス(米)

◇ADHD(注意欠如・多動症)を治療する脳内シミュレーション向けウェアラブル医療機器を開発するテック・イノスフィア・エンジニアリング(イスラエル)とベイラー医科大学(米)

◇神経障害及び精神障害に関する臨床意思決定支援システムを開発するテルアビブ・ソウラスキ医療センター(イスラエル)とFINDサージカル・サイエンシーズ(米)

◇オンデマンド型の医薬品製造システムを開発するウェーブレングス・ファーマシューティカルズ(イスラエル)とオンディマンド・ファーマシューティカルズ(米)

◇データセンターのエネルギー効率を上げて環境持続可能性を高める技術を開発するズタコア(イスラエル)とワールドワイド・テクノロジー(米)――の9つ。選定は米商務省の米国国立標準技術研究所(NIST)とイスラエル・イノベーション機構によって行われた。

BIRD財団は米国とイスラエルのテクノロジー系企業の製品開発における協力を促すことを目的としたもので、プロジェクトごとに最大100万ドルから150万ドルを拠出する他、提携先企業の選定や立ち上げに関する支援を行う。同財団は過去44年間に約1,000のプロジェクトに対し助成を行ってきた。

上部へスクロール