ポーランドとスロバキアの天然ガス接続管が開通

●両国間のガス輸送が簡易になり、エネルギー安全保障が強化

●ロシアによるガス供給停止や削減措置に抵抗

ポーランドとスロバキアの天然ガス網を結ぶ接続管の開通式が26日行われた。両国間のガス輸送が簡易になり、エネルギー安全保障が強化される。ウクライナ戦争の影響でロシアが欧州への輸出量を削減しているなか、その意義は大きい。

接続管の全長は164.3キロメートル。ポーランドのストラホチン、スロバキアのヴェルケー・カプシャニの両天然ガス拠点を結ぶ。両方向に輸送可能で、ポーランド向けの年間輸送能力は57億立方メートル、スロバキア向けは47億立方メートル。

接続管が本格稼働すると、ポーランドはアルジェリア産のガスをイタリア・スロバキア経由で調達できるようになる。スロバキアはノルウェー産ガスのほか、ポーランドのLNG受入基地を経由してガスを輸入できるようになる。

ロシアは欧米制裁への報復として、過去数カ月に欧州連合(EU)加盟国への天然ガス供給を減らしたり、停止したりしている。ポーランドへの輸送はストップし、スロバキアには契約量の4割しか供給していない。

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