チェコ、バルカン三カ国のシェンゲン協定参加を後押し

●ルーマニア、ブルガリア、クロアチアの協定参加を加速させる

●参加反対のドイツは賛成に転じる

欧州連合(EU)議長国を務めているチェコが、ルーマニア、ブルガリア、クロアチアのシェンゲン協定参加の加速を目指し、これら三カ国の内務大臣を招いて13日に会合を開く予定だ。これまで参加に反対していたドイツのオラフ・ショルツ首相が先月末に賛成の姿勢を明らかにしており、手続きのスピードアップに期待がかかる。

ルーマニアのラレシュ・ボグダン欧州議員によると、チェコのヴィト・ラクシャン副首相兼内務相は5日、欧州議会の市民の自由・司法・内務委員会(LIBE)で、チェコが議長国としてぜひ実現したい課題の一つとして、「ルーマニア、ブルガリア、クロアチアのシェンゲン協定参加手続きの迅速化」を挙げた。ただ、その見通しは月末の第2回会合の結果次第と断った。

参加国のシェンゲン協定参加に向けては、来月13日のEU司法内務理事会(JHA)と、12月のEU首脳会議の承認が必要となる。

シェンゲン協定は締結国間における人の移動の自由を保証するもので、EU加盟国のうち22カ国と、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスの全26カ国が参加する。

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