●NIOの交換ステーションでは5分以内に全自動で交換が完了
●年内に独、蘭、スウェーデン、デンマークで交換事業を開始
中国の新興電動車(EV)メーカー、上海蔚来汽車(NIO)の充電サービス部門であるNIOパワーは16日、ハンガリーの新工場からバッテリー交換ステーションをドイツに向けて初出荷した。欧州市場におけるバッテリー交換式EVの展開に向け、インフラ網の整備を加速させる。
EVの弱点の一つは充電時間の長さだが、中国メーカーを中心にこの問題を「フル充電済みのバッテリーと交換」することで解決する試みが進んでいる。NIOの交換ステーションでは5分以内に全自動で交換が完了するというから、待ち時間はぐっと短縮する。
NIOでは2025年までに中国以外でバッテリー交換ステーションを1,000カ所設ける目標を掲げる。欧州では今年中にドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマークでバッテリー交換事業を開始する計画だ。
NIOパワーの新工場はブダペストに近いビアトルバーギに建てられた。NIOにとっては初の国外工場だ。バッテリー交換ステーションのほか、充電スタンドの製造も手掛ける。また、欧州におけるパワー製品のサービス・研究開発センターとしての機能も備える。
NIOは昨年、改良型の第2世代バッテリー交換ステーションが稼働。欧州展開に向けた認証も昨年7月に取得した。第3世代ステーションの開発にも取り組んでおり、今年7月に「完成間近」と発表した。