●準加盟国としての地位保証は7年間
●同国の宇宙開発業界企業は40社強
スロバキアが13日、欧州宇宙機関(ESA)の準加盟国となった。まずは7年間、準加盟国としての地位が保証される。これによってESA理事会に出席でき、自国の参加するプログラム・活動に関して投票権を得る。政府は来月の閣僚級会合で、技術、地球観測、安全保障の各プログラムへの参加を予定している。
準加盟国になると、ESAの専門家との交流や情報共有が進み、自国企業のプログラム参加も拡大する。宇宙開発能力の強化に向けて、ESAからより多くの協力を得られるようになる。
「スロバキアにおける宇宙開発企業」インデックスによると、同国の業界企業は40社強。測位システムのガリレオおよび地球観測システムのコペルニクスからのデータを利用したソフトウエアソリューションが業界売上高の多くを占める。このほか、宇宙船・地上望遠鏡用部品、ナノ衛星メーカーなどがある。また、電子、精密機械、産業デジタル化(インダストリー4.0)、情報通信技術などで高度なノウハウを有する50社強が宇宙産業に進出する可能性がある。
政府ではスタートアップ企業の支援、教育課程の工夫、キャンペーン活動などを通して、人材の育成に務める方針だ。国内・国外を問わず産学共同を進めることも目指す。
スロバキアは2016年に準加盟の前段階となる欧州提携国(ESC)となった。以来、スロバキア企業のプロジェクト67本(平均契約額15万ユーロ)がESA予算のもと、実行に移された。