●需要の高まりはロシアから同諸国への輸出が減少したため
●ロシア製鉄鋼の輸入量はラトビアで70%、エストニアは50%減
トルコ鉄鋼輸出事業者協会(CIB)はこのほど、トルコからバルト三国への鉄鋼製品の輸出が今後増加するとの見通しを明らかにした。ロシアから同諸国への輸出が減少したことを受けたもので、CIBによると今年1-9月期のトルコからの輸出はエストニア向けが前年の4.9倍の7万トン、ラトビアへは30%増の2万1,000トンと大きく増加した。
一方、1-7月期のエストニアのロシアからの鉄鋼輸入量は前年から50%減少した。ロシアは最大の輸入先だったが、ポーランドとフィンランドに次ぐ3位まで順位を下げている。ラトビアではロシアは依然として最大の輸入元となっているものの、輸入量は70%減少した。
1-9月期のエストニアの鉄鋼輸入量に占めるトルコのシェアは前年同期の2.1%から9%まで上昇した。ラトビアにおいても同国のシェアは2.3ポイント増の4.1%まで増加した。同時期のトルコの鉄鋼輸出量は全体で前年比11%減の1,580万トンだった。
トルコは2021年に過去最高の4,000万トン(前年比12.7%増)を生産し世界7位の鉄鋼生産国となった。