富士通、イスラエルにデータ&セキュリティ領域の研究拠点設置

●10人体制で来年4月から活動を開始

●新拠点はベングリオン大のAIセキュリティ研究拠点に続くもの

富士通は28日、データ&セキュリティ領域の強化に向け、イスラエルのテルアビブに新拠点を設置すると発表した。同社の欧州中核研究拠点である「富士通リサーチオブヨーロッパ」(英国)の分室として設立する。今後、現地スタッフの採用や、日本や欧州からの研究者派遣などを通じて約10人による研究体制を整備し、2023年4月から活動を開始する。

新拠点では、Web3.0やメタバースなどの普及を見据え、ネットワーク上でつながる人やデータ、システムなどの信頼性を担保する技術と、自動運転やセルフレジ、監視カメラなどでの活用が期待される物体検知AIへの攻撃対策技術の2つをテーマに研究開発に取り組む。また、拠点を中心にベングリオン大学を含む国内の大学やスタートアップ企業との連携を深め、自社技術や外部の優れた技術の実用化をグローバルに展開していく。

富士通はデータ&セキュリティ領域について、研究開発資源を集中する5つの技術領域のひとつと位置付けている。新拠点は同社が2021年に同国のベングリオン大学内に設立した人工知能(AI)セキュリティ領域の研究機関「富士通サイバーセキュリティ・センターオブエクセレンス・イン・イスラエル」に続くもの。データ&セキュリティ領域の2つ目の研究拠点として、AIセキュリティに加えネットワークセキュリティの技術開発を強化する。

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