加ABCテクノロジーズ、コスト高騰でポーランド工場を閉鎖

●現在、顧客を交え生産移転について協議中

●来年10-12月期までに工場を閉鎖する考え

カナダの自動車部品メーカー、ABCテクノロジーズがポーランド工場の閉鎖を計画している。エネルギー、輸送、材料コストの高騰や人件費の大幅上昇により、事業規模が小さい同工場はコストをカバーできなくなったためだ。現在、顧客を交え生産移転について協議中で、来年10-12月期までにこれを完了させて工場を閉鎖する考え。11日に発表した2022年7-9月期決算(2023年決算期第1四半期)で明らかにした。

2023年度第1四半期連結決算で、工具在庫で200万ドルの減損処理を行った。有形固定資産については前期(2022年7-9月)に820万ドルの減損費を計上したため、今後大幅な減損処理は必要なく、工場閉鎖に伴う費用は第2四半期(2022年10-12月)に計上するがあまり大きな影響はないと見ている。

サプライチェーンの支障とウクライナ戦争による経済環境の悪化で、ABCテクノロジーズでは全社的にエネルギーや輸送コスト、樹脂、ガラス、ゴム、塗料、鋼鉄など材料費も高騰した。多くのコストの上昇圧力は一時的で、サプライチェーン問題が解決すれば弱まると見ているが、コスト上昇は2023年いっぱい続くと予測している。

上部へスクロール