ポーランド、IT人材が不足

●業界求人全体の42%で、適任者を見つけるまで6カ月以上かかる

●就業人口に占めるIT職の割合はEU内で3番目に小さい

ポーランドでIT専門家が不足している。人手が足りないために、プロジェクトを断念したり、計画よりも時間が必要になったりしており、同国のデジタル化の遅れを取り戻すのは容易ではなさそうだ。

政府系のポーランド経済研究所(PIE)の調べによると、業界求人全体の42%で、適した人が見つかるまで6カ月以上かかっている。特に中層・上層レベルの熟練者で人探しが難しい。結果として、IT企業の2割に「プロジェクトを断念せざるを得なかった」経験がある。また、「プロジェクトが遅延した経験がある」と回答したところも61%に上る。ベラルーシやウクライナから移住した専門家もいるが、人不足解消には至ってない。

就業人口に占めるIT職の割合を欧州連合(EU)で比較すると、ポーランドはルーマニア、ギリシャに次いで3番目に小さい。ブルガリアと同率だ。経済構造・規模や、デジタル化が遅れていることなどの事情を加味しても、EUの平均水準を達成するには2万5,000人不足している計算になる。

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