ノキアンタイヤ、ロシア生産分の一部を中国同業に委託

●中欧市場向けタイヤ製品の生産を青島森麒麟に委託

●ノキアンは乗用車用タイヤの約8割をロシアで生産していた

フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤは19日、ロシアからの撤退に伴い生じた生産能力の不足の一部を中国同業の青島森麒麟(センチュリータイヤ)に委託すると発表した。青島森麒麟は2023年前半にノキアンの中欧市場向け製品の生産を開始し、同年後半に納入する予定。

ノキアンタイヤは乗用車用タイヤの約8割をロシアで生産していた。フィンランドと米国の既存工場強化と欧州における新工場整備に加え、一部のタイヤ生産をアジア地域に外注することで失われた生産能力を補う方針だ。同社は声明で「ロシアを含めずに新しい生産体制を構築する。製造委託はその重要な一部だ」と述べるとともに、他のメーカーとも委託の交渉中であることを明らかにした。

同社は6月末にロシアからの撤退を決めた。2005年に開始した同国事業は純売上高のおよそ20%を占めている。従業員は1,600人強に上る。

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