●登録が95年以前のガソリン車と01年以前のディーゼル車が対象
●欧州司法裁は同国がEUの大気汚染関連規定に違反したと判断
ブルガリアの首都ソフィアの中心地区で来年から冬季(12~1月)に限り、古い自動車の走行が禁じられる。大気汚染の緩和が目的だ。
15日の市議会の決定によると、禁止の対象となるのは新規登録が1995年以前のガソリン車と2001年以前のディーゼル車。走行できる自動車にはステッカーが交付される。カメラを用いて制限区の境界でステッカーの有無を確認し、違反者には50レフ(約25ユーロ)以上の罰金を科す。
ソフィアのヨルダンカ・ファンドゥコヴァ市長は、古い自動車のオーナーの20%が公共交通機関に乗り換え、他の80%は新規登録年が新しい自動車を購入すると予想している。
欧州司法裁判所(CJEU)は今年5月、ブルガリアが組織的かつ継続的に欧州連合(EU)の大気汚染関連規定に違反したという判断を示した。10年と12年を除き、07年から18年にかけて常に国の南東部で二酸化硫黄(SO2)の濃度上限を上回っていたという。大気汚染が緩和されなければ、欧州委員会が改めてブルガリア政府を提訴する可能性がある。(1BGN=72.12JPY)