シュコダ自、EVのインド市場投入を検討

●エンヤックiVを投入し、売れ行きをみて他のモデルにも拡大

●当初は完成車輸入の形となるため、高関税が障害に

独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車が、今年、インド市場へ電動車(EV)を投入することを検討している。EV需要の本格化をにらみ、他社に先駆けて足場を固める狙いのようだ。ただ、当初は完成車輸入の形となるため、高関税が障害になる。自動車需要自体が縮小気味なのもマイナス材料だ。

シュコダ自はまず、インドの需要動向を調べて導入の可否を判断する方針だ。販売するのは「エンヤックiV」。同モデルを投入し、売れ行きが好調であれば、他のEVモデルにも手を広げていく。当初はムラダー・ボレスラフ本社工場から完成車を輸入するが、後に現地生産に切り替える。

シュコダ自の2022年インド販売台数は5万3,721台で、前年実績を125%も上回った。今年はシュコダ自全体で2ケタ成長を狙っている。

ただ、インドで本格的にEV市場のエンジンがかかるかは不透明だ。現地の自動車販売店協会連合(FADA)によると、すでに自動車需要が縮小してきている。独メルセデス・ベンツなど高級車メーカーが販売減の懸念を公にしているほどだ。インド市場でのエンヤックSUVモデルの販売価格が最大600万ルピー(7万3,329米ドル)に上ると予想されることも見通しを厳しくしている。

上部へスクロール