スロバキア発の自動倉庫スタートアップ、4,000万ドルを調達

●同社のロボのピッキング能力は1時間当たり514個に上る

●米GM、独VW、クーカなどを顧客に持つ

ビジョンセンサー技術を活用した自動倉庫ソリューション企業フォトネオ・ブライトピック(Photoneo Brightpick)はこのほど、シリーズBラウンドで4,000万米ドルを調達した。これにより調達総額は5,300万ドルに達した。新規調達資金は米国事業の拡大に投じる。

同社のソリューションは、3Dビジョンを搭載したピッキングロボットと自動走行搬送ロボット(AMR)を組み合わせ、作業効率化を実現する。注文品を取り出す作業をばら積みピッキングロボットが、注文品を集めに回るなどコンテナを運ぶ作業をAMRが行う。ピッキングロボットのピッキング能力は1時間当たり514個に上るという。一般倉庫のほか、ダークストアなどでの需要を見込む。

フォトネオ・ブライトピックによると、フルフィルメント施設の大きさに関係なく1カ月以内にソリューション導入が可能だ。1,000~5万SKU(在庫保管単位)に対応できる。ピッキング作業員を95%減らし、フルフィルメント経費を半減させられる。3月末までに次世代ソリューションを発表する見通し。

今回の調達でリードインベスターを務めた台湾の台杉投資の楊明超(Mitch Yang)氏は同社の技術について「オンラインショップや食品即配事業者のフルフィルメント業務を根本的に変えてしまう技術」と高く評価。自社の持つ台湾情報通信産業との関係を活かして成長を支援していく姿勢を示した。

フォトネオ・ブライトピックは2015年にブラチスラバを拠点として創業した。米国のほか、中国、ドイツ、韓国に進出している。米ゼネラルモータース(GM)、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)とクーカなどが同社のソリューションを採用している。

米国での設置数は5,000カ所で、同国売上高は全体の25%を占める。

フォトネオ・ブライトピック社ホームページ

https://www.photoneo.com/

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