セルビアのLFP電池開発イレヴネス、欧州初のLFPセル工場を開設

●高品質のLFPプリズムセルを生産し、EVなど様々な用途に供給

●将来的にEV100万台に相当する48GWhの年産能力を整備する

セルビアの電池開発企業イレヴネス(ElevenEs)はこのほど、同国北部スボティツァにリン酸鉄リチウム(LFP)電池セルの工場を開設した。同工場は欧州における初めてのLFPセル生産施設となる。投資額は以前の報道によると5億5,000万ユーロ。欧州連合(EU)系の投資機関EITイノエナジーから資金を調達した。

イレヴネスは新工場で高品質のLFPプリズムセルを生産し、電気自動車(EV)をはじめ電動バスやトラック、エネルギー貯蔵システムなど様々な用途に供給する。2024年までに年500メガワット(MWh)を出荷する予定。さらに今後5年間で2つのギガファクトリーを整備し、EV100万台に相当する48ギガワット時(GWh)の年産能力を整備する計画だ。

同社のセル製品「EDGE」は長さが最大で業界最長の1メートル。独自のセルトゥーパック機能を持ち、他のLFPセルと比べ、パックでのより高いエネルギー密度を備える。

LFP電池はニッケルやコバルトなど高価で需要も多い材料を使わないためコストを抑えられる。耐久性が高く頻繁な高速充電にも耐えられ、競合技術の3倍の寿命を持つとされる。

イレヴネス社ホームページ

https://elevenes.com/

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