2023/6/7

テクノロジー

中東欧スタートアップ支援の新ファンド、JBICなどが出資

この記事の要約

●現地スタートアップと日本企業との提携を促進●日本企業のDXを支援し競争力向上につなげる狙い国際協力銀行(JBIC)は5月31日、中東欧のスタートアップ支援を目的とする新ファンド「エフエフ・レッド・アンド・ホワイト(ff […]

●現地スタートアップと日本企業との提携を促進

●日本企業のDXを支援し競争力向上につなげる狙い

国際協力銀行(JBIC)は5月31日、中東欧のスタートアップ支援を目的とする新ファンド「エフエフ・レッド・アンド・ホワイト(ff Red & White)」(ルクセンブルク)に1,600万ユーロを出資すると発表した。次世代のイノベーションハブと目される同地域でのファンド出資を通じ、日本企業の国際競争力の向上を支援する。

新ファンドは主に自動化、遠隔化、省力化技術などに取り組むスタートアップ企業に投資する。対象国はポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ルーマニア、ドイツ、オーストリア。ファンドの設立と運営は、JBICと経営共創基盤との合弁会社JBIC IG Partnersを通じ、米ベンチャーキャピタル(VC)の「ff VC」と共同で行う。

人材が豊富な中東欧地域には欧米のテック大手が相次いで研究開発拠点を設置しており、そこで経験を積んだエンジニアによる独立も目立つ。同地域はドイツを擁することもあり、製造業などにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)分野に強いスタートアップ企業が相次いで誕生している。新ファンドはこれらスタートアップ企業と日本企業との事業及び資本提携を促進させ、日本企業のDXを支援し競争力向上につなげていく。

今回の出資にはJBICのほか、双日、日揮ホールディングス、DMG森精機、KDDI、SBIホールディングスが参加した。今年後半までに6,000万ユーロの最終目標金額を目指す同ファンドはこれにより3,200万ユーロの資金を調達している。

ff VCは声明で、「同ファンドは中欧の新興企業に対し未開拓市場への道を開くとともに、日本企業が欧州のフロンティア企業の最先端技術にアクセスできるようにする」としている。

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