●同国は米国と韓国の技術を採用し、原発の設置を目指す
●政府計画では初の原子炉が2033年に稼働
ポーランドが3~4年以内に、訓練用の原子炉シミュレーターを設置する計画だ。教育科学省と石油大手PKNオルレン、ウカシェヴィチ研究ネットワークが発表したもので、原子力発電の専門知識を持つ人材育成を狙う。
プシェミスワフ・チャルネク教育科学相は、「電気工学や原子力分野のエンジニアが数多く必要とされる一方で、これらの分野に対する若者の関心も高い。このため、教育科学省とPKNオルレン、および国内の工科大学6校が提携することになった」と経緯を説明した。
国立原子力研究センター(NCBJ)を大学教育の場として活用することでも、関係者間で交渉が行われているという。
ポーランド政府は昨年11月、「ポーランド原子力エネルギープログラム(PPEJ)」の下で設置される最初の原発に、米ウエスチングハウスの技術を採用することを明らかにした。PPEJでは国内2カ所に原発を設置することを目指している。政府計画では初の原子炉が2033年に稼働する。
これとは別に、韓国水力原子力発電(KHNP)の技術を採用して原発を設置するプロジェクトも進んでいる。ポーランド電力大手PGEとZE PAKは昨年秋、これに向けてKHNPと基本合意を結んだ。