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2021/8/5

東欧経済ニュース速報

ガスプロム、ブルー水素の対欧州輸出を計画

ロシア国営ガスプロムが、天然ガスの代替燃料として中長期的に「ブルー水素」を 欧州に輸出する計画を策定している。温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロ (ゼロエミッション)へ減らす欧州連合(EU)の政策を受けたもので、政府のエネ ルギー戦略とも合致する。天然ガス販売の減少をブルー水素輸出で補う狙いだ。4 日付の『ロシア・トゥデイ』が報じた。 ブルー水素は、水素生産の過程で排出される二酸化炭素(CO2)を回収・地中貯留 (CCS)し、排出量を実質ゼロにするもの。ガスプロムで輸出事業を担当するガス プロム・エクスポルトのセルゲイ・コムレフ社長によると、現時点でも1キロ当た り約2米ドルで生産可能とみられている。 ロシア政府のゼロエミッション水素戦略では、2023年から既存の天然ガス生産プラ ントでCCS設備を併設した水素生産施設を稼働させる予定だ。その後、原子力と再 生可能エネルギーを電源とした水電解施設の運用試験を実施することになってい る。 ロシアは昨年、水素生産全般を対象としたロードマップを導入した。これにはブ ルー水素のほか、◇CO2が大気中に排出されるグレー水素◇メタンを熱分解する ターコイズ水素◇再生可能エネルギーを使った水電解で生産されるグリーン水素— —がすべて含まれる。今年4月には、2030年までの目標として、世界水素市場シェ ア20%の獲得が発表された。30年以降も輸出を伸ばし、50年までに量ベースで年3, 340万トン、輸出額で1,002億ドルを達成する。