トルコ統計局(TUIK)が3日発表した7月の消費者物価指数(CPI)の上昇幅は前年同月比で15.9%となり、前月から0.5ポイント拡大した。これは2004年1月(16.2%)以来の高水準。通貨リラ安で燃料や食品などの輸入品価格が押し上げられた。インフレ率の上昇は4カ月連続。過去12カ月の平均上昇率は12%だった。
分野別にみると、構成比重の大きい「運輸(自動車用燃料を含む)」が24.2%(前月は24.3%)上昇したほか、「食品・ノンアルコール飲料」が19.4%(同18.9%)、「家具・家庭用品」が20.3%(同18.9%)と大きく値上がりした。このほか「その他の商品・サービス」(17.2%)、「宿泊・外食」(13.9%)、「住居費・公益料金」(12.8%)、「衣類・靴」(11.9%)、「医療」(11.8%)、「教育」(10.8%)で上げ幅が大きかった。
上昇率が最も小さかったのは「アルコール飲料・たばこ」で、1.4%だった。
同国の中央銀行は今年4月以来、合計5ポイントの利上げを実施してリラ安を食い止めようとしたが、効果が上がっていない。先月24日には市場予想に反して金利据え置きを決定しており、通貨安とインフレ高進に歯止めがかからない状況となっている。
リラは2日、対ユーロで過去最安値を更新した。年初からの下落率は25%を超えている。