自動車大手の独ダイムラーは22日、高級車事業メルセデス・ベンツがポーランド南西部のヤヴォルに電気自動車(EV)用電池の組み立て工場を新設すると発表した。電動化を推し進める戦略に沿うもので、完成するとグループで9つ目のEVバッテリー工場となる。投資額は約2億ユーロで、雇用創出規模は300人。
ダイムラーは2022年までに全モデルを電動化するほか、電動車ブランド「EQ」で10モデル以上を発売する目標だ。その実現を支えるため、EV電池生産網の整備に取り組んでいる。ポーランドとドイツ以外ではこれまでに、米国、中国、タイに工場を置くことを明らかにしている。
電池の材料であるバッテリーセルについては他社から供給を受ける方針。先月の発表によれば、調達額は2030年までに200億ユーロを超える見通しだ。
メルセデス・ベンツはまた、ヤヴォルで現在、乗用車エンジン工場を整備している。年内に稼働し、欧州をはじめ全世界の完成車工場に4気筒エンジンを供給する予定だ。