川崎重工が世界最大のGTGプラントを完成、トルクメンガス向けに

川崎重工業は28日、トルクメニスタンの国営公社トルクメンガス向けに首都アシガ
バードの北郊で建設してきたエネルギープラントが完成したと発表した。同プラン
トは天然ガスを原料にガソリンを製造(ガス・ツー・ガソリン=GTG)する施設
で、デンマークのトプソーが持つ最新技術を採用。同種のプラントとしては世界最
大規模となる年60万トンの高品質ガソリンを製造する。
同プラントでは天然ガス由来のメタノールからガソリンを合成する。製造されるガ
ソリンは重金属を含まないため燃焼時に有害物質を排出しないほか、硫黄などの不
純物も少なく、各国の環境規制に対応できる。
川崎重工は2014年8月、同プラントをトルコの建設会社ルネサンスと共同で受注し
た。川崎重工がプロジェクト全体の統括とエンジニアリングおよび機器の供給を担
当。プロジェクトの実施に当たっては双日の協力を得た。
トルクメニスタンは世界4位の天然ガス埋蔵国で、天然ガス輸出製品の高付加価値
化に取り組んでいる。川崎重工は14年、同国東部のマリで年産量64万トンの肥料用
尿素プラントを完成させた実績を持つ。

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