チェコ中銀が緊急利下げ、新型コロナの影響緩和

チェコ中央銀行は16日の臨時理事会で、主要政策金利である14日物レポ金利を0.5
ポイント引き下げ、1.75%に設定した。利下げは2012年11月以来。新型コロナウイ
ルスによる影響緩和を目的に、これまでの金融引き締め政策から方針を転換した。
今後も状況を注視し、追加的利下げの必要性を検討していくとしている。
中銀は先月、物価上昇抑制に向けて、2017年8月以降で9回目の利上げを実施したば
かり。コロナウイルスの感染拡大で経済活動が急速に制限される中、インフレ率が
自然に下がると判断し、金利政策の修正に踏み切った形だ。
中銀は15日の時点で市場への資金供給を拡充する措置も決定した。金融業界の資金
不足はなく、資本基盤も堅固だが、予防的措置として実施すると説明した。
通貨コルナの為替相場は16日に3%以上下落し、中銀が2013年に介入政策をとり始
めて以来、最大の下げ幅を記録した。ルスノク総裁は同日の記者会見で「現時点で
は介入の必要はないとみているが、いざとなれば潤沢な外貨準備高を投入できる」
と言明した。

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