上海に本社を置く中国のバッテリー部品メーカー、上海エナジー(上海恩捷新材料
科技:Semcorp)がハンガリー東部のデブレツェンに生産拠点を設ける。同国の
シーヤールト外務貿易相が10日明らかにした。投資額655億フォリント(1億8,300
万ユーロ強)のうち政府が130億フォリントを助成する。2023年初めに稼働し、440
人を雇用する予定だ。同社が国外に工場を設けるのは今回が初めて。
上海エナジーはリチウムイオン電池に使われるセパレータフィルムを手がける。新
工場の生産能力は3億平方メートルで、現行能力(33億平方メートル)の9%に当た
る。
立地はデブレツェン南工業団地で、敷地面積は19ヘクタール、工場面積は9万7,000
平方メートル。来年着工の予定だ。
上海エナジーはLG化学、パナソニック、サムスンSDI、比亜迪股?有限公司
(BYD)、SKイノベーションなどと取引がある。立地選定では、ハンガリーに顧客
を含むバッテリー、自動車メーカーが多く進出していることが重要な判断材料と
なった。
同社はセパレータフィルムで世界トップとなる目標を掲げており、ハンガリー現地
生産をその達成に向けた重要な足掛かりと位置付けている。(1HUF=0.35JPY)