チェコのシュコダ自動車が3日、ロシア現地生産を停止した。親会社である独フォ
ルクスワーゲン(VW)の決定に沿うもので、カルーガ、ニージニー・ノヴゴロドの
両工場が対象となる。また、ロシア向けの輸出もストップした。
シュコダ自はロシア2工場で3モデルを生産してきた。ロシア子会社の2021年販売台
数は約9万台だった。ロシアでの生産販売停止の影響についてチェコ自動車専門誌
『オートウィーク』のヴラディミール・リベツキー編集長は、ロシアがシュコダ自
にとって重要な市場であることを確認しながらも、◇9万台は総生産台数の10%に
も満たない◇ロシアで販売する製品は現地生産車だった——ことを理由に、同社が
存続の危機に陥ったり、チェコの工場が影響を被ったりすることはないという見方
を示した。
ただ、ロシア事業が長期にわたって止まると、インド仕様の新モデルをめぐる計画
が狂いそうだ。ロシアと中南米にも出荷することで採算性を高める戦略だったが、
ロシアで売れないとなると改めて計算しなければならなくなる。
また、ウクライナでの戦闘で取引先13社からの部品供給が滞り、すでにムラダー・
ボレスラフ本社工場で電動車「エンヤックiV」の生産を縮小している。