チェコ中央銀行(CNB)は3月31日、主要政策金利である14日物レポ金利を0.5ポイ
ント引き上げ、5%に設定した。利上げは7会合連続。ウクライナ戦争が物価を押し
上げる中、インフレ期待を抑え、物価の安定を確保するため追加利上げに踏み切っ
た。ロンバート金利(上限金利)と公定歩合(下限金利)もそれぞれ6%、4%に引
き上げた。
同国の2月のインフレ率は前月から1.2ポイント増の11.1%に拡大し、8カ月連続で
目標水準(1〜3%)の上限を上回った。これは1998年6月(12%)以来の高い水
準。燃料・食品価格の高騰と、強い需要を受けた供給不足、対ロ制裁を伴う戦争の
影響が大きい。CNBは今後について、数カ月は上昇が続き、年内はそのままの水準
で推移すると予想している。
CNBは声明で、ウクライナ戦争で生じた不確実性によりインフレリスクは著しく高
まっており、長期にわたる厳格な金融政策を必要とすると指摘。物価の安定性を速
やかに回復することが絶対的な優先事項だとし、2%の目標値からインフレ期待が
逸脱しないよう利上げを継続するとした。