ポーランドの国産EV「イゼラ」、中国吉利のSEAプラットフォームを採用

ポーランドの電気自動車(EV)開発製造会社、エレクトロモビリティ・ポーランド
(EMP)は17日、初の国産EV「イゼラ(Izera)」に中国の浙江吉利控股集団
(Geely Holding)のEVプラットフォーム「サステナブル・エクスペリエンス・
アーキテクチャ(SEA)」を採用すると発表した。吉利の傘下ブランド以外で同プ
ラットフォームを導入するのはEMPが初めて。同社は2024年からイゼラの第1弾モデ
ルとなるコンパクトSUVを生産する計画だ。
EMPはCセグメントのイゼラでコンパクトSUV、ハッチバック、スーションワゴンの3
タイプを投入する。51キロワット時(kWh)ないし69kWhのバッテリーを搭載。航続
距離で340〜450キロメートル(WLTPサイクル)を確保する。生産は同国南部ヤヴォ
ジュノにある工場で行う。SEAプラットフォームは1,800〜3,300ミリメートルの幅
広い範囲でホイールベースを設定できる。
ポーランドはEV分野で近隣のスロバキアやチェコ、ハンガリーに後れを取ってい
る。EMPは吉利との協力をテコに競争力を高め、同国を「外国ブランドの組み立て
工場」から国産車の生産国へと脱皮させる考えだ。
政府は2016年、EVの国内保有台数を25年までに100万台に増やす目標を打ち出した
が、19年に下方修正。ハイブリッド車(HV)と合わせて30年までに60万台を実現す
る——へと改めた。20年7月末までに登録されたEVは1万3,057台にとどまってい
る。

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