欧州自動車大手のステランティスは1日、トルコ複合企業コチ・ホールディングと
の合弁会社トファシュの事業を強化すると発表した。現地販社ステランティス・オ
トモティブ・パザルラマ(Stellantis Otomotiv Pazarlama AS)の全株式を4億
ユーロでトファシュに売却するほか、新モデルの生産も委託する。
売却により、トルコで展開するステランティスの全ブランド(アルファロメオ、
フィアット、シトロエン、DS、ジープ、マセラティ、オペル、プジョー)はトファ
シュにより販売されるようになる。当局の承認を経て、今年後半の手続き完了を見
込む。
ステランティスはまた、「K0」と呼ばれるプラットホームを用いたモデルについて
もトファシュに生産を委託する。K0は計5ブランドの中型商用バンと乗用車で採用
され、2024年末までにトファシュのブルサ工場で生産を開始する予定。
ステランティスは声明で、トルコでの事業活動をトファシュに統合することで、貿
易や生産、研究開発の分野で相乗効果が高まるだけでなく、現地の顧客に対し広範
できめ細かなサービスや製品の供給が可能になると強調した。カルロス・タバレス
最高経営責任者(CEO)は、「トルコは経営戦略『デア・フォワード2030』のカギ
を握る。我々は中東・アフリカ地域で市場シェアトップを目指している」と述べ
た。