トヨタ自動車のロシア・サンクトペテルブルク工場(TMR-SP)が国営の中央自動車
エンジン科学研究所(NAMI)に譲渡されたもようだ。同国産業貿易省の3月31日の
発表をもとに、ロイター通信が報じた。
TMR-SPはウクライナ戦争勃発後の昨年3月、部品調達ができなくなり操業を停止し
た。その後も再稼働できる態勢を維持してきたが、トヨタは9月、戦争の長期化に
伴い事業の見通しが立たなくなっていることを理由に同工場での生産事業終了を発
表した。
産業貿易省は声明で、「トヨタのサンクトペテルブルク工場は国に移譲された」と
明言。「なされた合意は、工場の建物や設備、土地の所有権の完全な譲渡を意味し
ている」と説明した。
NAMIは昨年10月、日産自動車のサンクトペテルブルク工場の運営法人を1ユーロで
買収した。取引に際し日産は6年以内に資産を買い戻す権利を確保している。