電動車(EV)用バッテリー開発を手がけるスロバキアのイノバットは18日、提携す
る中国のリチウムイオン電池大手合肥国軒高科動力能源(国軒高科)と共同でギガ
ファクトリーを建設すると発表した。生産能力は年20ギガワット時(GWh)で、数
千人の雇用を創出する。2024年に着工し、26年にフル稼働を開始する予定。投資額
は明らかにされていない。
工場は敷地面積が100ヘクタール以上。立地は中欧地域が検討されている。工場に
再生可能エネルギー由来の電力を供給するため、欧州最大規模のアグリソーラー
(営農型太陽光発電)施設も設置されるという。
イノバットは1日、国軒高科の投資を受け入れる代わりに自社株25%を譲渡すると
発表した。国軒高科は独フォルクスワーゲン(VW)と提携していることでも知られ
る。VWは21年以来、国軒高科の筆頭株主で、独ザルツギター工場のバッテリーセル
工場の協業先として同社を選んでいる。
イノバットは現在、ブラチスラバで生産能力45メガワット時(MWh)のパイロット
生産ラインを稼働させている。スペインおよびセルビア政府とはEV電池工場を建設
するための基本合意書を交わした。