日本ペイントホールディングスは13日、カザフスタンの建材・塗料メーカー、アリ
ナ(Alina)を買収したと発表した。成長が見込まれる同国と中央アジア市場への
本格進出に向けたもの。シンガポール子会社の日本ペイントホールディングスSGを
通じて株式の75%を取得した。取引額は非公表。残りの株式25%についても3年後
またはアリナとの合意でそれ以前に取得できるオプションを持つ。
カザフスタンを含む中央アジアは国内総生産(GDP)の増大や都市化などを背景に
今後も市場の拡大が見込まれている。アリナは同国を拠点に、ウズベキスタン、ト
ルクメニスタン、タジキスタン、キルギスの中央アジア4カ国に展開する。特に本
国ではドライミックスモルタル市場と塗料市場の両方でシェア1位を獲得してお
り、高いブランド認知度と優れた製造拠点、広範な流通網を有している。
日本ペイントは中央アジア市場の攻略に際しアリナの知見を活用するとともに、ト
ルコ子会社ベテクが持つ価格帯の異なる製品を投入してラインナップを拡充するな
どしてシェアの拡大を目指す。
アリナの2022年通年の売上高は前年比7.4%増の1億3,000万米ドル、純利益は
36.2%増の2,710万ドルだった。