韓国3社、ハンガリーにバッテリー・リサイクリング工場を設置

韓国SKグループで環境・エネルギー事業を手がけるSKエコプラントと電子廃棄物処
理子会社のテスが、カソード材料大手のエコプロと提携し、ハンガリーにバッテ
リー・リサイクリング工場を設置する。バッテリー大手や電動車メーカーが集中す
る同国に拠点を構えることで、廃電池の安定調達を確保する狙い。2025年の竣工を
目指す。
3社は技術力や拠点ネットワークなど、それぞれの持つ強みを合わせて調達の安定
化を図る。SKエコプラントとテスは世界23カ国で50拠点を運営し、廃電池を回収す
る物流基地を築きつつある。テスは、リサイクリング目的で使用済み電池を輸出す
るための許可取得も進めている。エコプロはハンガリー東部のデブレツェンでカ
ソード材料工場を建設中。来年後半に量産を開始し、年10万8,000トンを生産する
計画だ。
3社は提携を通じて、使用済みバッテリーから回収したリチウム、コバルト、ニッ
ケルなどレアメタルを新しいバッテリーの生産材料として活用する「クローズド
ループ・システム」の構築を目指す。
ハンガリーは中国、ポーランド、米国に次ぐ、世界4位のバッテリー生産国だ。韓
国バッテリー大手のサムスンSDIとSKイノベーションが進出しているほか、中国の
寧徳時代新能源科技(CATL)、湖北億緯動力(Eve Power)、欣旺達(サンオー
ダ)が投資計画を発表している。ハンガリーのバッテリー生産は2030年までに昨年
実績の7倍以上に拡大すると予想されている。

上部へスクロール