チェコのシュコダ自動車は27日、ディーラー網に新しいコーポレート・アイデン
ティティ(CI)の導入を進めていると発表した。ディーラーの意義と価値を再定義
し、訪れた人に満足度の高い体験を提供する目的。ブランドの伝統とモビリティの
未来を融合するもので、過去30年で最も重要なCI更新と位置付けている。デジタル
技術の活用と総合的な顧客体験に焦点を当てる。全世界の4,000以上の店舗が対象
となる。
シュコダ自は9月のベトナム市場参入に際し、新しいCIを世界で初めて反映させ
た。欧州ではエストニアのタリンのショールームを皮切りに、ベルギーのゴスリ、
ノルウェーのハーマル、ポーランドのヴロツワフ、チェコのプラハのディーラーを
順次刷新していく。
セルビアのベオグラードでは10月、新CIの総合的な顧客体験を提供する「シティス
トア」をオープンした。車の展示に加え、顧客が自由に使える多目的スペースや公
式グッズショップ、コーヒーマシンなどを備えている同店舗は、車を軸にユーザー
だけでなく地域住民の交流を生み出す場所とすることをコンセプトとしている。す
でにブルガリアのソフィア、ベルギーのブリュッセル、スペインのバレンシア、イ
タリアのカターニアでも同様の店舗を開設した。
最もデジタル色が強いのはクウェートにある「デジタルショールーム」で、壁一面
を一つの画面として使うビデオウォール、タッチ式の端末機能を搭載したタッチ
テーブル、デジタルインフォスタンドなどが設えられている。シュコダ自は同社最
大規模の同ショールームを足掛かりに中東でのプレゼンスを強化する狙いだ。