電動車(EV)バッテリー大手の韓国LGエナジー・ソリューション(LGES)は7日、
ポーランドの電池製造大手インパクト・クリーンパワーテクノロジー(ICPT)と電
気バス用のバッテリーモジュールの供給契約を結んだと発表した。今後3年間で大
型の商用EV約3,000台分に相当する約20万個のモジュールを供給する。取引額は明
らかにされていない。
モジュールはポーランド南西部のヴロツワフ工場で製造し、ICPTがワルシャワ近郊
のプルシュクフに持つ「ギガファクトリー・エックス」でバッテリーパックとシス
テムに組み立てる。三元系正極材(NCM)技術を採用し、乗用車の最大11倍の高い
エネルギーが流れる大型商用EVの航続距離延長と耐久性の向上を図る。すでに同国
のバス大手ソラリスによる調達が決まっている。
LGESのヴロツワフ工場は敷地面積が約100ヘクタール。年産能力は70ギガワット時
(GWh)と、欧州における自動車産業向けリチウムイオン電池の工場としては最大
級。
ICPTのギガファクトリー・エックスは、生産棟と試験施設、研究開発センターを合
わせた面積が1万6,300平方メートル。電動バス・トラックや鉄道向け製品のほか、
再生可能エネルギー市場向けの定置用蓄電システムも製造する。