ポーランド中銀が金利5.75%で据え置き、5会合連続

ポーランド中央銀行(NBP)は6日、主要政策金利である7日物レファレンス金利を
5.75%に据え置くことを決めた。据え置きは5会合連続。インフレの鈍化が続くな
か、中期的にインフレの上振れリスクがあることから高金利を維持して様子を見
る。このほか、ロンバート金利を6.25%、公定歩合(再割引率)を5.80%、預金金
利を5.25%に据え置いた。
同国のインフレ率は1月に3.9%となり、前月から2.3ポイント低下した。食品やエ
ネルギー価格の低下が大きい。今後について中銀は、世界的なインフレ圧力の低減
と国内経済の活動鈍化の作用でインフレ率は数四半期に渡り下がり続けると予想す
る。年間インフレ率予測は今年が2.8〜4.3%で、昨年11月の予測(3.2〜6.2%)か
ら下方修正した。2025年は2.2〜5%、26年は1.5〜4.3%になるとみる。
中銀は声明で、政府の財政政策や電気・ガス料金規制の影響、景気回復の見通しが
不明確なため、中期的なインフレ動向には不確実性が伴うと指摘。食品の付加価値
税率引き上げと、予想されるエネルギー価格の上昇により、今年下半期にインフレ
率が大幅に上昇する可能性があるため据え置きを決めたと説明した。そのうえで、
現在の金利水準は2.5%のインフレ目標を中期的に達成するのに十分だとするこれ
までの見解を繰り返した。
蘭ING銀行は、中銀がインフレ率の上昇を想定して動いていることから年内は金利
を維持するとの見方を示した。25年には0.75〜1ポイントの利下げを行う可能性が
あるとみている。

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