ハンガリー石油最大手MOLは11日、ブダペスト近郊サーズハロムバッタにあるドナ
ウ精製所内でグリーン水素製造プラントの稼働を開始した。年産能力は中東欧最大
の1,600トンで、欧州でも最大級。今年後半から水素の生産を開始する。同精製所
での燃料生産向けに供給することで二酸化炭素(CO2)排出量を減らす。投資額は
2,200万ユーロ。
同プラントは米プラグパワー(Plug Power)製の10メガワット(MW)水電解システ
ムを採用している。生産した水素を燃料に混合して低炭素燃料を生産し、年間で最
大2万5,000トンのCO2削減を目指す。
MOLは2050年の排出ゼロ達成を目指しており、30年までに関連分野に40億米ドル以
上を投資する計画だ。今回投入したグリーン水素製造技術はクロアチアのリエカと
スロバキアのブラチスラバにある同社製油所にも導入していく。