カリーニングラードを拠点とするロシアの自動車持ち株会社アフトトル
(Avtotor)は今年、独自ブランド「アンベルアフト(Amberauto)」の電動車
(EV)を最高3,000台生産する方針だ。ヴァレリ・ゴルブノフ社長が明らかにした
もので、まずはセダンモデル「A5」を200台製造する。
アフトトルは今年2月に独自EVブランドとしてアンベルアフトを発表。先月には
「A5」50台をカリーニングラードのタクシー会社に納入した。
これに先立ち、アフトトルはカリーニングラード工場における「A5」生産で「外国
のパートナー」と技術提携を結んだ。タス通信によると、「A5」は容量60.2キロ
ワット時(kWh)のバッテリーを搭載する。航続距離は520キロ、モーター出力は
160英馬力(hp)、最大トルクは225Nmだ。
今回の「A5」生産は、アフトトルが通商産業省、カリーニングラード州政府と結ん
だ特別投資契約に基づくプロジェクトの一環だ。当初は溶接・塗装済みの車体を
ベースに現地生産の部品を部分的に使って生産する。その後、来年にかけて、駆動
モーター、インバーター、ギアボックス、電子システム、バッテリーなどの部品も
現地生産に移行する。
最終的にカリーニングラード州で生産棟12棟から成るEV・部品生産クラスターを形
成する目標だ。総投資規模は700億ルーブル(7億5,700万米ドル)を超える。