商船三井は25日、ポーランドの送ガス事業者ガスシステム(Gaz System)と新造の
浮体式液化天然ガス(LNG)貯蔵再ガス化設備(FSRU)1隻の長期用船契約を結んだ
と発表した。韓国のHD現代重工業にて全長294メートル、積載容量17万立方メート
ル規模のタンカーを建造し、2027年に竣工する予定。
ガスシステムはバルト海の港湾都市グダニスクの沖合3キロメートルの位置に洋上
LNG気化ターミナルを設置する「グダニスク湾LNGターミナル」計画を進めている。
同計画に用いるFSRUはポーランドが初めて導入するもので、ターミナルにて受け入
れ基地と貯蔵施設という2つの中心的な役割を果たす。ターミナルのLNG年間処理能
力(気化後)は60億立方メートル。28年に稼働開始予定で、同国のエネルギー安全
保障への貢献が期待されている。
FSRUはLNGを洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行ったうえで陸上に送出する浮
体式設備。陸上に同等の設備を設置する場合に比べ、コストを抑え、工期を短くで
きる利点がある。