トルコの4月インフレ率69.8%に、6カ月連続で上昇

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した4月の消費者物価指数(CPI)の上げ幅は前年
同月比で69.8%となり、前月の68.5%から1.3ポイント拡大した。インフレ率の上
昇は6カ月連続。通貨リラ安に加え、昨年夏のガソリンを含む燃料税率の引き上げ
が価格高騰を招いている。
上昇率を分野別にみると、「運輸(自動車燃料含む)」は前月の79.92%から
80.39%に拡大。「住居費・公益料金」は4.38ポイント増の55.55%、「アルコール
飲料・タバコ」は15.55ポイント増の78.53%に上昇し、全体を押し上げた。「食
品・非アルコール飲料」は70.41%から68.5%に低下した。
同国の中央銀行は9月の会合で予想外の利上げに踏み切り、政策金利を5ポイント増
の50%に引き上げた。中銀は「インフレの持続的な鈍化傾向が確立され、インフレ
期待が予測範囲に収まるまで」引き締め政策を維持する方針を示している。
キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、リアム・ピーチ氏は、「インフレ率は
今年下半期には低下に転ずる見込みだが、上昇のペースは楽観的になれない」と述
べ、年内の利下げはないとの見方を示した。

上部へスクロール