パナソニックは9日、食品システム部門のパナソニック・コールドチェーンソ
リューションズがポーランドの冷凍機メーカー、エリア・クーリング・ソリュー
ションズ(Area Cooling Solutions)を完全買収すると発表した。欧州市場で冷凍
機事業を強化し、グローバル展開を加速させる狙い。親会社のクーリング・ソ
リューションズから全株式を取得する。取引額は明らかにされていない。
食品システム用コールドチェーン機器の冷媒として広く使われているフロンガスは
温室効果が高く、代替となる冷媒への転換が求められている。パナソニックはフロ
ンガスを使わない「二酸化炭素(CO2)冷媒採用ノンフロン冷凍機」により日本市
場ですでに地歩を築いた。今後の成長が見込まれる欧州を最重要市場に位置付けて
いる。
1995年設立のエリア・クーリングは従業員数が約160人。以前からパナソニックの
コンプレッサ—を使用しており、技術的な親和性が高い。両社は今後、リソースの
相互活用やシナジー効果により、欧州の顧客ニーズに適応した製品開発と現地生
産、パナソニック製冷凍機の販促に取り組んでいく。