独ワイヤーハーネス大手レオニのブルガリア法人は17日、北部のプレヴェンにある
ケーブル工場を閉鎖すると発表した。人材不足と深刻なインフレにより、長期的に
みて「持続可能な事業の見通しが立たないため」としている。工場の生産移管先は
明らかにされていないが、一部では北アフリカが候補に挙がっている。
生産を段階的に減らし、年末ごろに稼働を停止する予定。現地法人は清算する。
ピーク時の2023年初頭に2,100人いた従業員は現在、約1,300人に減っている。
レオニは事業拡大が裏目に出て経営が悪化し、経営再建に取り組んでいる。同社は
声明で、ブルガリア子会社が経営の負担となっていることを認めた。
レオニは18年にプレヴェン工場を開設してブルガリアに進出した。投資額は3,200
万ユーロ。直後に起こった新型コロナの大流行とサプライチェーンの混乱を受け、
純利益は20年に6万8,000レフ(3万5,000ユーロ)まで落ち込んだものの、その後は
21年に120万レフ(61万3,500ユーロ)に急拡大。22年には190万レフ(97万1,500
ユーロ)まで伸びていた。