トルコのエルドアン大統領は26日、電気自動車(EV)とバッテリー産業に約100億
米ドル規模の支援を行う計画を明らかにした。内訳はEV分野が50億ドル、バッテ
リー分野が45億ドル。これにより同国のEV生産数は年間100万台に増える見込み
だ。
エルドアン大統領は、トルコが長期的にEV分野で重要な地位を占めるためにはバッ
テリー産業の発展が不可欠だと指摘。政府支援を通じて2030年までに「80ギガワッ
ト時の生産能力」を構築し、地域のハブを目指すと述べた。このほか、太陽光発電
と風力エネルギー開発にも総額42億ドルの助成を行うとしている。
トルコは欧州連合(EU)の関税同盟に加盟しており、製品を無関税で欧州に輸出で
きる。欧州市場にアクセスしやすい「地の利」を強みに、特に中国からの投資を呼
び込みたい意向だ。政府は今月初頭、中国電動車大手の比亜迪汽車(BYD)と10億
ドルの投資協定を結んだ。同社は26年の稼働開始を目指し、西部のマニサ県に年産
能力15万台の生産施設を建設する。
国民電動車(EV)メーカーのTOGGは22年10月、第1弾のモデルであるミドルクラス
SUV「T10X」の生産を開始した。同モデルは国内市場向けだが、2番目のモデルとな
るミドルクラスセダン「T10F」は今秋からドイツ市場での発売を計画している。