インドのナレンドラ・モディ首相は22日、同国首相として45年振りにポーランドを
訪問した。ワルシャワで行われたドナルド・トゥスク首相との会談では両国関係を
戦略的パートナーシップに引き上げることで合意。防衛産業をはじめ、エネル
ギー、農業分野で協力を促進し、貿易を拡大することで一致した。
ウクライナ戦争が続くなか行われた今回の会談では防衛産業の関係強化が大きな焦
点となった。ポーランドはロシアによる侵攻開始以来、ウクライナの最も強力な支
援国だが、歴史的に旧ソ連及びロシアから防衛装備品を調達してきたインドは中立
的な姿勢を崩していない。その一方で同国は近年、調達先の多角化に乗り出してお
り、侵攻が始まった2022年以来その動きは加速している。
ロイター通信に対し匿名で取材に応じたポーランド当局者は、インドが多数保有す
るT-72戦車などの旧ソ連時代の装備をポーランドは修理や改修できることから、協
力の機会が生まれると話した。
今回モディ首相はウクライナ訪問に先立ちポーランドを訪れた。同首相は、ウクラ
イナ戦争の終結に向けて協力する用意があると表明。トゥスク首相もインドは積極
的な役割を果たす能力があると応じた。