日本ガイシは8月30日、ハンガリー国営エネルギー企業MVM子会社のMVMバランスか
らメガワット級のコンテナ型大容量蓄電池「NAS」3基を受注したと発表した。MVM
バランスの発電所に設置し、蓄電池を用いた電力系統安定化の実証事業に使用す
る。2025年5月に運転開始の予定。同国におけるNAS電池の受注は3例目となる。
NAS電池は再生エネの安定化や電力需給バランスの調整、非常用電源など様々な用
途で利用されている。設置する電池は最大出力が750キロワット(kW)で、容量は
4,350キロワット時(kWh)。大容量で長時間の放電が可能なため太陽光発電のピー
クシフトに適しているほか、多重の安全設計がされていることが受注の決め手と
なった。
再生エネの安定利用には電力の需給ギャップをなくすための調整用電源が必要だ
が、国土が平たんなハンガリーでは高低差のある揚水発電などの建設が困難なた
め、大容量蓄電池の需要が高まっている。
日本ガイシは同国で23年7月に国立エネルギー研究所から、24年4月に変圧器メー
カーのガンツ(Ganz)からNAS電池を受注している。